パリで起きた無差別テロは非常にショッキングで、日本でも話題になっています。
何故パリで、こんなことがよく起きる理由の一つに、パリでのイスラム系移民への差別と隔離があると僕は認識しています。
下記は、@yis347さんのFacebookでの書き込みです。
「パリが比較的調子よくやっているのとは対照的に、パリの郊外はひどいもの。かつて労働者と共産党員が多かった郊外の高層のパブリック・ハウジングはいまはアラブとアフリカのルーツをもつ人たちが多く占めている。パリに住む人たちにとってその地域は犯罪と失業とムスリムを意味し、社会的な隔離が進んでいる。パリで仕事を見つけるにはパリ市内の住所を使い、ラストネームを少し変えて「フランス化」しなければいけない。両親がフランスで生まれた3世+でも肌の色が濃いと完全にはフランス人とみなされない。テロ組織に向かうのに宗教的知識は不要、怒りと疎外感があればいい。」
*「パリの郊外はテロリスト養成キャンプか?」という15年8月のNew Yorker誌の元記事はこちらです↓
フランスには、約400万人のイスラム教徒が住んでいるそう。 https://en.wikipedia.org/wiki/Islam... 旧植民地のアルジェリア、モロッコ、チュニジアの移民が半数を占め、所得も社会的地位も低いので、フランス政府への不信感が根底にあるそうで。
そして、ヨーロッパの都市圏で一番イスラム人口が多いのはパリで、170万人も居住しているそう。 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_cties_in_the_European...
同じ、セネガルからの移民でも、イスラム教徒の世帯収入は、クリスチャンに比べ15%も低いそうです。
要するに、都市圏人口急増や移民の増加受け入れの為に、1960年代から70年に作られた集合団地が、低所得移民の巣窟化してしまったという事ですね。
フランスでは、このような、郊外の低所得者が多い地域をBanlieueを呼ぶそうです。
下記はパリ都市圏の地区別の年収マップですが、パリ市中心部や西部は比較的年収が高く、北東の郊外に低所得地区が集積しています。
これは、パリだけの問題ではなくて、ヨーロッパ都市は、都市の中心部に裕福層が住んで、人口急増に対応するためのに作った集合団地は移民が隔離されスラム化する傾向があるようです。
大規模団地の有名な失敗例といえばオランダのベルマミーア(1968、14000戸)。目下スラム再生に取り組んでいるが・・・ http://ow.ly/1X07x
最近発表された調査では、ヨーロッパ主要都市の収入格差拡大と社会階層による住み分けの進行が確認されています。 CityLab http://bit.ly/1OO0Rzv
今後もこの傾向が進むことは間違いないので、パリを含めたヨーロッパ都市は、郊外における貧困、宗教差別などをどう解消していくかは、需要な問題ですね。移民を排除するのでなく、どう国内に取り込んでいくかが、課題だと思います。それこそが、ヨーロッパの誇る「寛容さ」ですから!
さて、日本も高度成長期に建てられた団地が、老朽化し、移民比率が相当高まってるようですね。僕の大好きな東京Deep案内でも、かなり紹介されています。
都心30㌔圏の人口減は既にはじまっているので、今後も、郊外の団地は、ほうっておくと低所得層の温床になりそうな危うさがありますね。
以上、つらつらと書きましたが、やはり不動産は街中の交通や生活の便の良いところに限りますね〜。
では、Happy Investing!
P.S. こちらのツイートも参照ください↓
NYCのテロ危険度は1300都市中396位、ロンドンは400位、パリは97位 http://dailym.ai/1kTUwFF
2015年の世界都市のテロ危険度ランキング・パリはベルファストの次にEUでは一番危険と認識されていた。15年1月のCharlie Hebdoテロ事件の影響が大きかったと思われますが。
アメリカの場合も、最果ての分譲地が、中西部や南部で、スラム化している。http://brook.gs/1NY24CL 下記は、郊外の貧困層増加が激しい都市ランキング。