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Channel: アメリカ/米国不動産投資日記
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緑の多さと、不動産価値の関係は? 世界都市の緑化率事情

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個人的に非常に興味のあるテーマで、僕の自宅もサンフランシスコでももっとも緑の多い地域に住んでいたりします。上位グローバル都市においても、公園の近くの不動産価値はとても高く、東京では皇居周り、NYではセントラルパーク周辺、ロンドンではハイドパークやグリーンパークの周りの不動産は、その国で一番、住宅・オフィスともに、価値がある点が確認されています。

公園や水辺や山へのアクセスは、下記のようなメリットを都市にもたらします。

- Hedonic (Property) Value (不動産価値上昇→固定資産税収入増加)
- Tourism Value(観光客増加)
- Direct Use Value(市民にとっての直接使用効果)
- Health Value(健康増加効果)
- Community Cohesion Value(コミュニテイの結びつきを高める効果)
- Reducing the Cost of Managing Urban Stormwater(都市洪水抑制効果)
- Removal of Air Pollution by Vegetation(緑化による空気清浄効果) 

「緑化率」、「人口一人あたりの公園の広さ」とかは、都市圏単位ではかるか、市単位で計るかで、指標がずれますので、様々な調査を紹介します。

世界都市の一人あたりの緑地面積 トリップアドバイザー http://bit.ly/VNkayO 東京は11㎡、大阪は5㎡、NY29㎡、ソウル23㎡、シンガポール66㎡と比べてもかなり少ない。 
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QT @mihatsuikutoshi  公園等のオープンスペースの分布を表した地図。左から同じくロンドン、ニューヨーク、東京。これを見ても、やはりロンドンは公園が充実している。東京とは歴然とした差がある。http://www.urbanobservatory.org/compare/index.html
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PcWの2014年の都市ランキングレポートで、調査対象30都市中公園のスペースが充実度が高いのは、ストックホルム、パリ、モスクワ、NYC、ナイロビ、SF等。東京とロンドンはしたから9位、6位と低い。
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東京、ロンドン、NY市の10大公園リスト。東京23区で一番大きい水元公園とロンドンのEpping Forestお規模は25倍の差。都心公園だと、NYセントラルパーク341㌶>LONリージェントパーク197㌶>代々木公園54㌶
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“東京都23区の1人あたり公園面積はわずか3.0㎡であり、ニューヨークの29.3㎡の約十分の一、ウィーンの57.9㎡の約二十分の一” 東京生活ジャーナル http://bit.ly/b0DLGo

米都市の公園充実度ランキング ParkScore http://t.co/Z77YiRk7 
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以上、各種調査を紹介しましたが、東京は、グローバル都市競争において、NY、ロンドン、パリ、シンガポール等と比較すると、緑化面は弱いと言えますね。

最後に、公園、海、山へのアクセスの経済的評価として、ミシガン大教授のDavid Bouy教授は、興味深い論文を発表しています。 http://davidalbouy.net/cityvalue.pdf

公園、海、山へのアクセスや気候によるQuality of Life(生活の質)が、米都市圏のAmenity Value(快適度)のどのように影響していか、という分析です。

下記は米都市圏の土地の価値ランキングで、Trade-Productivityは経済的生産性高さ、Quality-of-Lifeは公園、海、山へのアクセスや気候による生活の質の高さです。

生活の質の観点からですと、日本人が大好きなホノルルがトップで、気候や自然へのアクセスが素晴らしいカリフォルニアのサンタバーバラ、サンフランシスコ、モントレー等が上位にランク入しています。このレポートからも自然へのアクセスの良さが、不動産の価値に大きく影響しているのが読み取れると思います。
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以上、不動産投資する上では、公園、山、海へのアクセスも、是非頭の隅に入れておいてください。

では、Happy Investing!!

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