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Channel: アメリカ/米国不動産投資日記
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最も「ダイナミック」な世界都市ランキング

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Foreign Policy誌が、2025年に最もダイナミックな75都市のランキングを発表しました。

The Most Dynamic Cities of 2025 http://bit.ly/NmWaNh

特筆すべき点としては、75都市中、中国が29都市(米13、欧3)を占めており、かなりの論議を呼んでいます。このランキングのはMcKinsay Global Instituteの2010年から2025年にかけてのGDPの絶対増加額に基づいたランキングなので、伸びしろの大きな新興国都市に有利になるのは明らかなのですが、その背景があまり理解されていないのが、「議論」を呼ぶ理由なんでしょうね。

* 個人的には今後15年で北京・上海等のTier 1都市が、年8%以上の成長を維持し、GDPを4倍に出来るとは思いませんが。

FP誌のランキングは上記のリンクからチェックしてもらうとして、僕のほうは生データをExcelのダウンロードしていろいろ数字あそびしてみました。
  • まずは2025年の人口ですが、上位は東京、上海、北京、サンパウロ、ムンバイ都市圏になります。東京は現在唯一の3000万超の都市圏ですが、2025年の段階でも世界有数の人口を誇る都市圏として君臨します。
  • 次は2025年のGDPです。こちらも東京がトップをキープして、その後、NY、上海、LA、北京都市圏といったランキングです。経済規模の話になると、一人あたりGDPの高い米やロンドン・パリ等の欧州都市圏が上位に上がってきます。
  • 2025年までのGDPの伸張絶対額は、Foreign Policy誌のランキングの指標でもあります。ここでは上海、北京、天津、サンパウロ、広州といった新興国都市の独壇場ですね。しかしながら、分母の大きいNYや東京のトップ10入りしています。
  • 2025年までの伸び率は、西安、彭城、厦門、福州、成都といった中国のTier 2都市の伸張が目覚しいです。母数が小さく、伸びしろの大きさを示していますね。
  • 2025年の一人あたりGDPでは、Doha(17万ドル!)、Abu Dhabi(11万ドル!)、Kuwait City等の産油国のメガシティ(Dubaiは何処に???)や、Washington DC、San Francisco、New York、Houstonと行った北米都市がランキングの上位を占めています。都市国家であるシンガポールも堂々7位のランク入りです。香港が28位と低いのが気になりますね。中国からの移民で所得レベルが下がるとの見込みなんでしょうか?
  • 一人あたりGDP絶対額の伸びはDohaが、何と9.6万ドルでトップ、Singapore、Kuwait City、天津、?波は2万ドル後半から3万ドル前半の伸びです。
  • 最後は一人あたりGDP伸び率ですが、こちらはトップは西安、重慶、彭城、厦門、福州です。上記のGDP伸び率と同様に中国のTier 2都市の伸びしろの大きさですね。ワーストはParis、東京、ロンドン、Sydney、Merbourneといった先進国の大都市です。
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以前、ブログでHSBC 対 Citiの2050年国別GDP予測を検証しました。そこでは、中国の2050年GDP予測はHSBCが$22Tn、Citiが$80Tnと4倍近く、インドにおいては、$8.2Tn、$86Tnと10倍近い差がついていました。ですので、この手の「予測」はあくまでも「予測」として認識しておいて、色々な第三者「予測」をチェックしながら、独自の「相場観」を作るのは良いと思います。僕は、この調査は中国に甘く、インドに厳しい予測かなとおもいますね。

最後にまとめますと、諸々の指標からグローバル都市を検証すると、大きな流れとして、1)経済は停滞気味だけど、生活水準が高い欧州や日本の都市に住むか?、2)今は貧しいけど伸びしろが巨大な中国都市に住むか?、3)伸びしろはそこそこだけど、競争の激しい米大都市に住むか?等のライフスタイルの選択が見えてきますね。皆さんはどのような都市で将来図を描きますか???

では、Happy Investing!!!


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