世界的な会計事務所のErnst & Youngが2012年の世界各国のグローバル化インデックスを発表しました。貿易、人材、IT、文化の側面から世界60国をランク付けしたものです。
下記の通り、1位から9位までは揃って「小国」がランクインしています;1香港、2シンガ、3愛、4ベルギー、5スイス、6蘭、7スウェーデン、8デンマーク、9ハンガリー。これは資源の無い国が、経済的な発展を遂げるために、投資が集まりやすく英語が通じるビジネス環境を作り、人材をグローバル化を進めた成果なんでしょう。
いわゆる大国は10英、25米、30伊、43日本、44中、45伯、48露、54インドと、ヨーロッパの首都とも言えるロンドンを抱える英を除き苦戦しています。内需大きく、黙っていてもその市場目当ての投資が入ってくる大国は、ある意味怠けていて、小国程努力をして来なかったんでしょうね。
先日ブログに書き込んだ「生まれてきてよかった国」ランキングでも、上位は1スイス、2オーストラリア、3ノルウェー、4スウェーデン、5デンマーク、6シンガポール、7ニュージーランド、8オランダ、9カナダ、10香港と小国のオンパレードです。
いわゆる先進国は、ドイツ・アメリカが16位、イタリア21位、日本が25位、フランス26位、イギリス27位となっており、完全に「第二集団」的位置づけですね。

下記のチャートは、藤沢数希氏の「凋落した日本の一人当たりのGDPと地方分権」の2008年時点(円安でした!)の 各国の一人あたりGDP比較です。ここでも上位は小国ばかりですね。藤沢氏はブログで、日本の一人あたりGDPを上げるためには、地方分権が必須と説いています。

次は、Citiが予測する2050年の一人あたりGDPです。1シンガポール13.7万ドル、2香港11.6万ドル、3台湾11.4万ドル、4韓国10.7万ドル、7カナダ9.6万ドル、9スイス9.1万ドル、10オーストリア9万ドルとやはり小国が上位に並んでいます。
この話してると「日本はどうすんの」とかなり暗くなってしまいますが、上記の藤沢数希氏の指摘するように、地方分権強化で小回りの聞く社会をつくり、3大都市圏リソースを集中投下して、グローバル化を乗り切るしかないかなとは思いますね。
下記は、会計会社PWCの2008年と2025年の都市圏別ひとりあたりGDP予測です。上位はアメリカの「高学歴」で「期間産業」を持つ都市圏が08年→25年と上位を占めています。アメリカはGDP的には世界最大の国で、図体はデカイですが、実は都市圏や州レベルで非常に激しく競争しています。上記のグローバル化インデックス等もNYやSF都市圏を国として調査すると、間違いなく上位に食い込んでいると思われます。実際に世界の高学歴移民の4割はアメリカの大都市を目指しています。ある意味、日本の分権や生き残り戦略において、一番参考になるモデルケースだとは思いますね。
では、Happy Investing!!!
P.S. 過去のブログ「日本も大都市圏に経済資源集中すべき?」も参照ください! http://bit.ly/fVuMjM